私たちは、旅行や出張など色々なところに行くと、必ずホテルに宿泊をしますよね。旅行や出張の楽しみの一つには、ホテル選びはとても大事だと思います。また、食事やお酒を飲む場合でも、高級ホテルなどで楽しむと、充足感はすごくありますよね。

そんな私達を楽しませてくれるホテル業界ですが、昼夜関係なく仕事をしているというイメージがあります。どんなに遅くなっても、チェックインができなかったということは、あまりないのではないでしょうか。朝も少なくとも私達が目覚めるよりも早く仕事をしています。そんな我々をしっかりサポートしてくれるホテル業界の就労状況はどのようなものなのかチェックをしてみました。

ホテル業界の驚くべき有休取得率

まず、有休取得率はどうなっているのかというと、実は有休の付与日数や消化日数は全業界において、宿泊業飲食業が最低という事実があります。具体的には、有給休暇の付与数は、一般的に20日とされていますが、宿泊業飲食業は厚生労働省の調べによると、16.8日です。また、有休の消化日数についても、電気・ガス業界などが13.6日である一方、宿泊業飲食業は5.4日ということで、やはり全業界で最も低いとされています。ちなみに全業界の平均消化日数は8.8日ということで、福利厚生的にはかなり問題があると言わざるを得ません。

ホテル業界の離職率とその理由

では実際に離職率はどうなっているのかということを調べると、こちらも最も高いとされています。こちらも大学卒業3年後離職率と、短大卒業離職率、高校卒業3年離職率を調べてみました。そうすると、大学の場合は52.3%、短大の場合は58.2%、高校の場合は、66.9%と実に高い離職率です。

ホテル業界の離職率が高い理由としては、

  • 賃金が低い
  • 労働時間が長い
  • 就業体系が不規則である
  • 休みが少ない

と言った点です。特に労働時間が長く、就業体系も不規則で、休みが少ないということで、そのため体調を崩してしまって、会社をやめるというケースが非常に多いと言われています。

ホテル業界は転職しやすいという一面も

一方で就業環境が悪いという以外に実は理由がありまして、ホテル業界は一般の業界とは違って、転職をしてキャリアアップをするというのが一般的であるという点です。つまり、このホテルで働くよりも自分をもう少しキャリアアップしたい、或いは今よりもいい仕事があるという場合に、転職をして、他のホテルで働くという人がホテル業界はとても多いということです。つまり、給与が不満があれば、そのまま今のホテルにいても昇給はたかがしているので、もっと高い給料をくれるホテルに移るというものです。また、ホテル業界自体が転職のハードルが他の業界よりも低いということも転職のしやすい要因ということがいえます。