世の中において人を教育するということは大変崇高なことですし、また、成長やスキルアップのお手伝いをしていくという点からも非常にやりがいのある仕事だと思います。そこで教育業界において、どのような特徴があるのかということを簡単に解説したいと思います。

進学と社会人のスキルアップ

教育業界は大きく分けますと2つのタイプに分けられます。一つは進学を目的とされるものです。具体的には
・初等教育(小学校)
・中等教育(中学校・高校)
・高等教育(専門学校・高等専門学校・短期大学・大学・大学院)
における学力の向上と受験に関連するものがまずあります。
次に社会人や小さいお子さん、ご年配の方などが何かしら学ぶということをメインにサービスを提供するものがあります。特に社会人向けにおいては社会人全体が高齢化が進んでいるということもあり、定年後の自己啓発や各種講座のニーズがとても高いですし、社会的な流れとして、キャリアアップや自分で会社を立ち上げる、あるいは再就職をする上で有利になる各資格の取得や外国語の習得を目指す人も増えています。また、インターネットがますます浸透していることもあり、小さい子向けの外国語を中心としたプログラムも充実しています。

教育産業のマーケット規模について

矢野経済研究所の「教育産業市場に関する調査結果2016」によると、2015年度における教育産業の市場規模は2兆5006億円で、2014年度より0.9パーセント縮小しています。教育マーケットの約40%占めているのが学習塾・予備校市場ですが、市場規模は前年度に比べて2.0パーセント増の9570 億円でした。学習塾・予備校市場においては少子化の影響で市場縮小が懸念されているが、現況においては映像授業を組み合わせた学習サービスや小学校低学年層の開拓などがけん引役となり、市場が拡大しています。あと、法人向けサービスである研修サービスのマーケットは、前年度比2.3パーセント増の4970億円、英会話・語学学校市場規模が前年度1.0パーセント増の3100億円と伸びた半面、通信教育市場は15.6パーセント減の2183億円、資格取得学校市場は3.6パーセント減の1880億円です。

IT化が進む教育業界

教育業界においては、インターネットによる急速に情報化する世の中の流れに対応し、ITを最大限に活用した学びが求められています。実際に昨今のコロナ渦において、子供たちは自宅にいながらタブレットやパソコンなどを活用して授業を受けるという試みが実際に行われています。タブレットの教育現場の導入においては、学校教育は全体から見ると遅れており、学習塾や通信教育の現場においては、タブレットを使って講義をするというのは、普通のことになっています。タブレットを使った教育のメリットは、生徒一人一人の学習速度に対応した学習内容を提供することが出来るということと、生徒の捜査に応じてリアルタイムで新しい情報の提供、双方向性という特性を活用したコミュニケーションが可能であるという点を挙げることが出来ます。

以上の点から塾や予備校を含めた進学における分野においては、ITを上手に利用することでインターネットを活用した安価な授業映像を提供できるようになり、その結果コストも低下してきており、業界のIT化はますます進んでいく傾向にあります。

一方でスキルアップといった大人向けの教育サービスにおいても、インターネットを活用した受講スタイルはほぼ標準に近くなっていて、生徒の好きな時間に授業を受けて質問をネットを通じて直接先生に出来るというメリットがあります。また、こちらも進学と同じようにIT化が進むことによってコストを圧縮することが出来るため、受講料が手軽になってきているという傾向があり、その結果受講生も増加しているというのが現状です。