テレビで放映される予備校のCMを見ていると、なかなか強烈なキャラクターがいますよね。また、それがきっかけでテレビでもものすごく顔が売れている予備校の講師もいます。実際に仕事として予備校の講師として働いた場合に、具体的に収入はどのくらいあるのか、仕事の大変さ、そして実際に働いた場合の雇用形態はどういう状況になっているのか、解説します。

予備校講師の年収について

後述しますが、予備校講師の勤務体系は社員として雇用されている場合と、プロ講師として予備校と契約をしているという場合の2つあります。いずれの勤務体系で求められることはどういうことかと言うと、その予備校講師の授業を受けた生徒たちの学力が向上して、志望校に合格するということです。そのため生徒からの授業に対する評判や、実際にどれだけ合格率があるのかということを予備校側はしっかり把握をして、それをもとに給与の査定が行われます。特にプロ講師として契約している場合は、その数字がとても重要になります。これはプロスポーツ選手の年俸制度と告示しています。例えばプロ野球の選手の給与査定で最も大事なことはどれだけチームの勝利に貢献したことです。投手であれば、どれだけ勝ち星をあげたかなどがポイントになりますし、ホームランを期待されている選手は、ホームランの本数は査定に大きく影響します。それに加えてどれだけ勝利に貢献したのかということも重要なポイントです。これらの数値が良ければ契約更改のときによくマスコミを賑わすように大幅な給料アップがあるわけです。ただ、逆に言うと、成績が良くなかったり、チームの勝利に貢献しなかったりした場合には、給与の査定は大きく下がりますよね。

予備校のプロ講師も、プロ野球でないにしても、目的が明確ですので、合格率や学力の向上がなければ給料は上がりませんし、数値が上がらなかったりとか生徒からの評判が悪くなれば、雇用の打ち切りもあり得るとても厳しい世界です。ちなみに予備校の平均年収は370万円前後ということですので、他の業界と比較しても高くはありません。ただ、予備校講師の場合は人気が上がれば、多くの授業を受け持つことになったり、他校から引き抜きがあったりすることもあり、そういう予備校講師になると年収も数千万円になる場合も当然あります。一般的には、1000万円を目指して教えることに磨きをかけていくのが良いと思います。

予備校講師の仕事の大変さについて

予備校講師の仕事は、人気に左右されます。この場合人気のバロメーターは、その講師の授業が充実していて、その授業を受けることで学力が向上するということです。ただ人気商売ということになるので、人気が下がれば収入もそれに比例して下がってしまうというデメリットもあるので、収入が不安定であるというのもこの仕事の大変さと言えるでしょう。一方で、自分の授業を受けて生徒たちの学力が向上して、志望校に合格できれば、これにまさるやりがいはありません。生徒によっては直接お礼を言いに来る生徒もいますので、予備校講師の仕事の充実感はまさにこういった生徒との人生に大きく関わるということです。ただ、それだけ、責任が重くなりますので、予備校講師も常に前向きに仕事に向き合って、自分のレベルを上げるという日々の努力も必要です。

予備校講師の業務形態

予備校の業務形態は冒頭でもご案内したように予備校の社員として働くということと、プロ教師として授業一コマ当たりの単価に授業数を乗じた金額が収入となりますので、勤務形態としてはアルバイト、あるいは業務委託契約ということになります。社員として働いている場合には、その予備校の福利厚生や社会保険の恩恵を受けることができる一方で、プロ講師の場合はそういう恩恵は一切ありません。そのため、しっかりとした自己管理が求められます。